音楽監督が『朱蒙』と一緒のシフssiドラマは?

お久しぶりです

昨年は、「続きはまた後で」と書いたままの話題が結構あるなあ。既に時機を逸してしまった話題もあったりするのですが…今年はもう少し更新頻度を上げられるといいなあと思っています。

って今日は何日ですかという感じですが…中国や韓国などは、これから旧正月のお祝いですね。今年の春節、韓国では설날ソルラルは1月28日です。


さて、直近の課題?は「ファン・テヒは法的に離婚したのか」。でも今年初の話題が「離婚」というのも何なので。BS12で月曜日に最終回を迎える「朱蒙」の話を書こうと思います。

百済」の建国説話へと繋がる、高句麗初代王・朱蒙の物語は、興味のある方も多いはず。史書では高句麗百済も、中国東北部にあった扶餘(夫餘)の出自だと称しているんですよね。

そんな歴史の話も興味ポイントがたくさんありますが、今日はパク・シフさんの「某」ドラマと繋がりのある、ドラマ音楽の話です。

朱蒙の音楽監督と元祖韓流ドラマ

現在唯一視聴している韓ドラの朱蒙。10年以上前のドラマですが続けて見る機会がなく、今回も気がついた時には30話ぐらいでした。それでもあと50話あるなあと思っていたのに、あと1話で終了です。

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朱蒙の音楽監督として記事に書かれるのはオ・ジヌ오진우 音楽監督です。

news.chosun.com
http://biz.heraldcorp.com/common_prog/newsprint.php?ud=20070116000299
二番目のリンク先、ヘラルド経済の記事日付は2010年ですが、おそらくは2007年の記事を再掲したもので、両記事とも2007年のものだと思います。

今日は記事の全訳はせず、両記事から要点だけ抜き出します。

①オ・ジヌ音楽監督は2007年時点で23年目のベテラン

②PDが一緒に仕事をしたいドラマ音楽家のうち、いつも初めに挙げられる

③放送関係者には既によく知られた話で、『愛が何だって』(1991−92)、『愛をあなた胸に』(1993年)等でドラマOSTを本格化した主人公として有名
とのこと。


そんなオ・ジヌ音楽監督の作品リストを作るのは

無理ですね(^_^)

地道に調べましたが、監督の公式サイトがなさそうなので。公式サイトを見つけても、それを邦題に直したりすのは、それはそれで結構面倒なんだけどな…

とりあえず、現在分かっている中から主な作品をピックアップします。

オ・ジヌ音楽監督のドラマ
『愛が何だって』1991−1992年MBC
『愛をあなたの胸に』1994年MBC
『星に願いを』1997年MBC
『ミスターQ』1998年SBS
『トマト』1999年SBS
『金家の最終戦争』1999年MBC
『明朗少女成功記』2002年SBS
『人魚姫』2002−2003年MBC
『屋根部屋の猫』2003年MBC
ランラン18歳』2004年KBS
『ラブストーリーインハーバード』2004−2005年SBS
『カムバック!スネさん』2006年SBS
朱蒙』2006−2007年MBC
『ありがとうございます』2007年MBC

出処は上記のインタビュー記事と下記リンクの説明文
http://www.mnet.com/album/125093


業界では、オ・ジヌ音楽監督のドラマは視聴率がとれると定評があるとのこと。実際、歴代最高視聴率の記録も持つドラマがあるんですよ。

上記の
『愛が何だって』사랑이 뭐길래です。
『愛が何だ』と訳されていることもあります。

韓流雑誌で、歴代最高視聴率はヨンさまの『初恋』で、未だ破られていないと読んだ記憶があるのですが、それは最高視聴率の話。平均視聴率で見た場合は、歴代1位は『愛が何だって』になります。

最高視聴率のトップ5
➀『初恋』65.8% KBS1996−1997
➁『愛が何だって』64.9% MBC1991−1992
➂『砂時計』64.5% KBS1995
➃『ホジュン』63.7 MBC1999−2000
➄『若者のひなた』62.7% KBS1995

下記の中央日報では砂時計とホジュンの順位が逆ですが、中央日報以外はすべて砂時計が3位なのでその順位で記載しました。

平均視聴率のトップ5
➀『愛が何だって』59.6% MBC1991−1992
➁『息子と娘』49.1% MBC1992−1993
➂『ホジュン』48.3% MBC1999−2000
➃『初恋』47.1% KBS1996−1997
➄『砂時計』46.3% KBS1995
➄『チャングムの誓い』46.3% MBC2003−04

参照元
http://mottokorea.com/mottoKoreaW/QnA_list.do?bbsBasketType=R&seq=22451
http://mnews.joins.com/article/3643112#home中央日報
・YTNニュース
www.youtube.com

調査会社によって、また全国か首都圏かで視聴率が異なるので別の数字も目にしますが、平均視聴率は中央日報とYTNニュースのデータで記載しています。


どのデータを見ても変わらないのは、平均視聴率歴代ナンバーワンドラマは『愛が何だって』ということ!

『初恋』の場合は、最高視聴率と平均視聴率の差が約18%あるのに対して、『愛が〜』はその差が5%程なのがスゴイですね。コンスタントに高視聴率だったということで。


で、『愛が何だって』って、何ですか?なんですけれども(^^;;
こんなドラマです

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アボジ〜〜!!byキム・スンユ

脚本は『青春の罠』『母さんに角が生えた』などのキム・スヒョン作家。

内容は、ウィキによると女子高の同級生の息子と娘が結婚して、父長的な婚家の価値観を崩していく、愉快な雰囲気のホームドラマ、だそうです。イ・スンジェさんが家父長的な父親役でその妻がキム・ヘジャさん。その息子役がチェ・ミンスさん、お嫁さん役がハ・ヒラさん。


イ・スンジェ氏は国会議員を1期経験されているのですが、当選されたのはこのドラマの放送中なんですね。同じ候補と二度対決して、一度目は740票差でイ・スンジェ氏が落選。四年後の1992年3月の総選挙では、3800票差でイ・スンジェ氏が当選。

当時は『愛が何だって』の父親役で人気を享受していた時だったので、連続ドラマ票のせいだという非難の声も出た、なんて記事が出ていました。
http://mnews.joins.com/article/3780571#home
http://mnews.joins.com/article/21082019#home



中国で生まれた韓流

ところで、『愛が何だって』は日本での知名度は低いようですが、韓国では、中国での韓流の先駆け、との位置付けのようです。韓流を振り返る記事でこのドラマが言及されるのをいくつか見たので、その内容をまとめてみます。

❶韓流という言葉は中国で生まれた。1999年、中国の共産党青年の機関紙「中国青年報」が最初にこの言葉を使った。韓流の英語表記は「Korean Wave」あるいは「Hallyu」である。

❷韓国と中国の国交正常化は1992年。翌1993年に中国で初めて韓国ドラマが放送された。初韓国ドラマはチェ・スジョンとチェ・ジンシルの『嫉妬』だったが、注目は受けなかった。

❸中国で初めて人気を集めたドラマは『愛が何だって』(中国で1997年に放送)。
2013年に韓国の文化体育観光部が発行した「韓流白書」は、◆文化交流が活発でなかった中国で人気を集めて未知の世界を開拓した◆ドラマの人気は連続的である ◆愛が何だって以後ドラマはもちろん歌謡も人気を集めて韓流コンテンツの多様化を成し遂げたという点で、『愛が何だって』の人気を韓流の出発点と説明した

❹中国女性や若者層には、『愛が何だって』で描かれた韓国人の明るく自由な愛の物語が大きな反響を生んだ。一方、中国男性にはイ・スンジェ演じる家父長像もウケた。女性の方が強い「逆男女差別」の中にある中国男性に、伝統的な家父長の権威を悟らせてくれた。

❺ドラマそのものは人気があったが、俳優個人に焦点が集められることはなかった。中国視聴者の注目を集めた最初の俳優は、中国で1998年に放送された『星に願いを』のアン・ジェウクであり、最初の韓流スターと言える。
参照元
http://m.sports.khan.co.kr/view.html?artid=201208212256493 →❶❷❺
http://sports.donga.com/3/02/20150614/71861036/3 →❸
http://shindonga.donga.com/3/all/13/104467/1 →❹



➄にあるように、韓流の出発点とされる『愛が何だって』の次に言及されるドラマは、『星に願いを』。原題は「별은 내 가슴에」星は私の胸に、なので何かと思いました。このドラマを手がけたのも、オ・ジヌ音楽監督なんですね〜ドラマを見たことありませんが😅

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チャ・インピョ  故チェ・ジンシル
アン・ジェウク

『星に願いを』は日本でも放送されたので、放送局サイトでも「韓流と呼ばれる韓国ドラマブームを起こすきっかけとなった、アジアの超人気テレビドラマ」と謳っています。
星に願いを|ドラマチック韓流|日本テレビ

でも中国に限れば、『星の願いを』の前に韓国ドラマブームの出発点として『愛が何だって』があった、というのが韓国での見方です。


『愛が何だって』って何かしら?と調べてみたら、次々情報が出てきて…イ・スンジェさんの国政選挙の話や歴代最高視聴率ドラマの話、そして中国で生まれた韓流の話にまで話が広がってしまいました。まとめると、中国で生まれた韓流、そのドラマ制作を裏で支えていたお一人が、オ・ジヌ音楽監督だったという話でした。



音楽監督が朱蒙と一緒のシフssiドラマは?

最後に、やっと当記事のタイトルの話です!

これまで見てきたように、『朱蒙』の音楽監督は韓流の出発点と言われる『愛が何だって』をはじめ、数々の人気作を手がけた監督。 そんなオ・ジヌ音楽監督が担当されたシフシフのドラマは

私の愛する

逆転の女王역전의 여왕
でございます〜💕

ただし、オ・ジヌ音楽監督の担当は、逆転の女王のタイトル音楽と第3話以降。逆転の女王第1,2話のクレジットは、ヤン・ジョンウ양정우音楽監督になっています。

そうなんです。逆転の女王は、プロローグに当たる5年前と、5年後の本編では音楽監督が違うという趣向なんです!厳密には第3話の冒頭はまだ5年前ですが。

逆転の女王の2話目までと、3話目以降の雰囲気がなんとなく違うのは、音楽監督が違うからなんですね〜 ただ、3話目以前と以降で共通して使われている背景音楽(BGM)もあります。その点も含めた詳しい話は、すぐにではありませんが改めて別記事で書こうと思います。


それから、朱蒙の音楽クレジットについても書いておいた方がよいと思うので、それは近いうちに書くつもりです。