町のヒーローの音楽をつくったのは?

Mnetでの町のヒーローの放送、終わってしまったんですね。第1話の無料放送しか見ていないもので。放送記念に、今日は町のヒーローの音楽について書きます。このドラマの音楽はスタイリッシュだなあと思うのですが、どなたがつくっているのでしょうか?

町のヒーローの音楽監督と作曲家

「町のヒーローの音楽」と呼んでいるのは、OSTのことではないのですが、何と呼べばいいのでしょうね。韓国記事では、背景音楽とかBGMと呼んでいるので背景音楽としておきます。

ドラマの背景音楽は、ドラマの印象を左右する重要な要素ですよね。町のヒーローの音楽担当者は、エンドロールにでてくるお名前に日本語読みをつけて、順番を再現するとこんな感じで書かれています。

음악감독(音楽監督) 최철호 チェ・チョロ

작곡(作曲)
서현일 ソ・ヒョニル 
김종천 キム・ジョンチョン
홍동표 ホン・ドンピョ
오혜주 オ・ヘジュ
장경진 チャン・ギョンジン

作曲家のお名前は本来は2行表示でしたが、スマホだと途中で改行されて見づらいので1行にしました。

このドラマはたくさんの作曲家が関わっているんですね。5人の作曲家たちは皆さん、以前にもチェ・チョロ音楽監督と一緒にドラマのお仕事なさっています。とりわけ、ソ・ヒョニル作曲家とキム・ジョンチョン作曲家とのお仕事が多いようです。作曲家さんたちについては次の次の回に書けると思うので、今回は主に、チェ・チョロ音楽監督についてです。


チェ・チョロ音楽監督のプロデュース作品

出典はOU ENTERTAIMENTホームページです。邦題に直せるものは邦題で記載しています。

『チアアップ!(不埒にゴーゴー)』KBS2月火ドラマ
2015.10.05〜2015.11.10

『星になって輝く』KBS2TV小説
2015.08.31〜2016.02.26

『変わった嫁』KBS2月火ドラマ
2015.08.17〜2015.09.22

『果てしない愛』SBS週末特別企画
2014.06.21〜2014.10.26

ゴールデンクロス』KBS2水木ドラマ
2014.04.09〜2014.06.19

『本当に良い時代』KBS2週末連続ドラマ
2014.03.22〜2014.08.10

『愛は歌に乗って』KBS1夕方連続ドラマ
2013.11.04〜2014.06.06

『バスケットボール』tvN開局7周年大企画
2013.10.21〜2013.12.17

『未来の選択』KBS2月火ドラマ
2013.10.14〜2013.12.03

『グッド・ドクター』KBS2月火ドラマ
2013.08.05〜2013.10.08

『がんばれ、ミスターキム!』KBS1夕方連続ドラマ
2012.11.05〜2013.04.26

『親愛なる者へ』JTBC水木ミニシリーズ
2012.06.27〜2012.08.16

『愛よ、愛』KBS2TV小説
2012.0507〜2013.0104


チャン・グンソクシングル「Let Me Cry」アルバムプロデューシング(オリコンデイリー/ウィークリーチャート1位)2011年

『女の香り』SBS週末特別企画
2011.07.23〜2011.09.1​​1

『ペク・ドンス』SBS月火ドラマ
2011.07.04〜2011.10.10

『ドキドキMy Love』KBS2朝連続ドラマ
2011.05.02〜2011.11.04

『ヘアーショー』KBS2ドラマスペシャル連作シリーズ
2011.04.10〜2011.05.01

『マイダス』SBS月火ミニシリーズ
2011.02.22〜2011.05.03

『芙蓉閣の女たち〜新妓生伝』SBS週末特別企画
2011.01.23〜2011.07.17

『メリは外泊中』KBS2月火ミニシリーズ
2010.11.08〜2010.12.28

『逃亡者Plan B』KBS2水木ドラマ
2010.09.29〜2010.12.08

『ドクターチャンプ』SBS月火ドラマ
2010.09.27〜2010.11.16

『九尾狐(クミホ)伝 〜愛と哀しみの母』KBS2納涼ミニシリーズ
2010.07.05〜2010.08.24

『結婚して下さい!?』KBS2週末連続ドラマ
2010.06.19〜2010.12.26

『戦友』KBS1 6.25戦争60周年特別企画ドラマ
2010.06.19〜2010.08.22

風吹く良き日』KBS1連続ドラマ
2010.02.01〜2010.10.01

『推奴 〜チュノ』KBS2特別企画ドラマ
2010.01.06〜2010.03.25

『伝説の故郷 - 下女』KBS2月火ドラマ
2009.08.17

『スタイル』SBS特別企画
2009.08.01〜2009.09.20

『みんなでチャチャチャ』KBS1連続ドラマ
2009.06.29〜2010.01.29

アクシデント・カップル』KBS2水木ドラマ
2009.04.29〜2009.06.18

『チャンファ、ホンリョン』KBS2朝ドラマ
2009.04.20〜2009.10.10

『ギョンスクとギョンスクの父』KBS2水木ドラマ
2009.01.21〜2009.01.29

『新・ソウルトゥッペギ』KBS2連続ドラマ
2008.06.02〜2008.10.30

『僕は君に惚れた』KBS2朝ドラマ
2008.04.21〜2008.10.18

『大王世宗』KBS2大河ドラマ
2008.01.05〜2008.11.16

『いい加減な興信所』KBS2月火ミニシリーズ
2007.10.08〜2007.11.27

『冬鳥』MBC週末特別企画
2007.09.1​​5〜2008.03.02

『憎くても可愛くても』KBS1連続ドラマ
2007.09.03〜2008.05.02

『アヒョン洞の奥様』MBC連続ドラマ
2007.07.16〜2008.05.09

漢城別曲 - 正』KBS2月火ミニシリーズ
2007.07.09〜2007.07.31

『愛する人よ』SBS月火ドラマ
2007.01.15〜2007.03.27

『ぶどう畑のあの男』KBS2月火ドラマ
2006.07.24〜2006.09.1​​2

花郎(ファラン)戦士マル』KBS2
2006.05.08〜​​2006.11.17

『グッバイソロ』KBS2水木ドラマ
2006.03.01〜2006.04.20

『変わった女 変わった男』KBS1連続ドラマ
2005.09.23〜2006.05.19

『天よ』SBS週末ドラマ
2005.09.1​​0〜2006.07.02

『ラブホリック』KBS2月火ミニシリーズ
2005.05.02〜2005.06.21

『18・29〜妻が突然18才!?』KBS2月火ミニシリーズ
2005.03.07〜2005.04.26

『スパゲティデート』KBS2ドラマシティ
2005.02.13

『グムチョクような私の子』KBS1連続ドラマ
2004.06.07〜2005.02.11

『張吉山~チャン・ギルサン』SBS大河ドラマ
2004.05.17〜2004.11.16

『野いばら 』KBS1 TV小説
2003.11.17〜2004.06.12

ローズマリー』KBS2水木ミニシリーズ
2003.10.29〜2003.12.25

『プニ』KBS1 TV小説
2003.04.21〜2003.11.15

『妻〜愛の果てに』KBS2月火ドラマ
2003.01.06〜2003.07.01

『人生画報』KBS1 TV小説
2002.08.05〜2003.04.19

『Loving You』KBS2ミニシリーズ
2002.07.29〜2002.09.03

『あなたのそばに』KBS1連続ドラマ
2002.07.01〜2003.01.31

『女はなぜ』KBS2連続ドラマ
2001.11.07〜2002.07.12

『私たちが他人でしょうか』KBS1連続ドラマ
2001.02.05〜2001.10.26

『男と女』SBSオープンドラマ
2001.01.08〜2004.02.27

『ジュリエットの男』SBSドラマスペシャ
2000.09.1​​4〜2000.11.09

『愛と別れ』SBS朝ドラマ
2000.03.02〜2000.10.04

出典:
http://www.ouenter.com/PRO_CHCHOI

チェ・チョロ音楽監督のプロデュース作品たくさんありますね〜(^^♪MBCのドラマは少ないようです。KBSとSBSばかり入力した印象があります。

話題作も多いですが、私が見たことがあるのは大王世宗だけです(._.)ドラマ通の方は一覧を見ていろいろ発見があるかもしれませんね。この中からいくつか、音楽だけを聴いてみて気づいたことがあるので、作曲家さんたちの話と一緒に書こうと思います。


OU ENTERTAIMENTには、チェ監督も含めて6人の音楽プロデューサーがいらっしゃって、それぞれの代表作を見てみると、とても華やかです。ホームページのトップページは現在のところ、『太陽の末裔』のポスターから始まります^^; 上記のチェ・チョロ監督のページから各所に飛べますが、トップページへのリンクも貼っておきます。
http://www.ouenter.com/

各プロデューサーの作品詳細も載っているので、気になっていたドラマの音楽監督が分かって面白いです。


OU INTERNATIONALとは?

OU ENTERTAIMENTの親会社、OU INTERNATIONALについて面白い韓国記事があったので一部省略してアップします。輸出したドラマの音楽著作権料についての記事で、OU INTERNATIONALの設立目的と、各プロデューサーの代表作が次のように書かれています(一部意訳しています)。

【セジョンinニュースより】 
「韓流ドラマ」音楽作家の失われた権利を求めて 2016年4月1日
(前略)
国内で放映されたドラマが海外に輸出された場合、輸出された国でも音楽使用に関する著作権料が発生する。しかし、創作を生業とする音楽家の立場ではこれを直接管理することは難しいため、「著作権信託団体」に委託して、同時に著作権管理代行業者(以下、「音楽出版社」)とも契約をする。この「音楽出版社」は、海外で発生する著作権料を音楽作家に代わって受けとり、一定の手数料を差し引いたのち、作家に分配する。

しかし、多くの音楽出版社は、作家と契約している海外の音楽出版社がどこなのか、また、海外の音楽出版社の手数料は何パーセントかなどの、契約締結において最も重要な決定事項について、契約書に明示したり、説明もせずに契約を進行する場合がほとんどである。契約業務に未熟な音楽作家たちは契約を信用して、不公正な契約書に署名するしかない。

このような不公正な契約は、海外で発生した著作権料を、音楽出版社が「​​手数料」の名目で、著作権者である音楽作家よりも多くを持って行ったり、音楽作家にはまったく支給さえしない奇異な形態を呈するようになった。加えて、ドラマ音楽作家は本人の音楽が、海外のどの国で、どれくらい、そしてどのように使用されているのか確認するすべがない。

このように長い間、自分の著作権料のほとんどを「音楽出版社」に奪われてきた音楽作家が直接動き始めた。作家が直接、海外の専門音楽出版社を設立したこと。
  

「OUインターナショナル」は、『ベートーベンウイルス』『製パン王キム・タック』などの音楽を作ったイ・ピロ(이필호)音楽監督を筆頭に、国内外を席巻している『太陽の末裔』のカン・ドンユン(강동윤)音楽監督、『チャン・ヨンシル』のイ・チャンヒ(이창희)音楽監督、『星から来たあなた』のチョン・チャンヨプ(전창엽)音楽監督、『チュノ』のチェ・チョロ(최철호)音楽監督が集まって、音楽作家たちの権益を取り戻すために2014年に設立された。

「OUインターナショナル」は、韓流ドラマが最も多く輸出されている日本での著作権料徴収のために現地法人を設立し、日本音楽著作権協会である「JASRAC」と韓国勢として初めて契約、著作権料を徴収して既存「音楽出版社」より手数料を大幅に下げた。四半期ごとに日本に渡ってJASRACから直接著作権料を受領して作家に分配する。

また、音楽作家が参加した作品が海外に輸出される際に作家に通知し、それぞれの国で徴収された海外著作権料を放送・公演・複製等で細部項目を分けて分配し、内訳書もまた透明に公開する。 何よりも、これまで不利な契約の環境にさらされていた音楽作家たちのために契約の段階から著作権料の徴収・分配・手数料について些細な事項まで知らせる手順で、作家の立場から考えて、管理している。

このような努力により現在、OUインターナショナルと共にする音楽作家は120名余り。OUと共にするすべての作家たちは、『破格的な手数料と透明な清算内訳の公開で生まれて初めて「作家もてなし」を受けている』「やっと透明できちんとした海外著作権料を受け取ることになった」と幸せを感じている。
(後略)

出典:
http://www.sejongin.co.kr/news/articleView.html?idxno=2483


OU INTERNATIONALの「OU 」はハングルでは「오우」と書いてあるので、「オウ」と読むようです。

要約すると、輸出されたドラマの音楽著作権料を代理仲介業者に詐取されていた状況を変えるために、音楽監督たち自ら著作権管理代行会社を立ち上げたというもの。OU INTERNATIONALの会社概要も「芸能・エンターメント業種の事業、無形財産権仲介事業を行う」となっています。韓流ブームの中にあっても、海外の音楽著作権料は仲介業者に奪われていたとは、音楽を生み出している御本人たちにはお気の毒な話ですよね。

チェ・チョロ音楽監督も音楽家の権利を守るためにたちあがった監督のお一人で、OU INTERNATIONALの理事のお一人でもあります。

この記事は2016年のものですが、監督の形容詞は「チュノ」の音楽監督なんだなあと。OUエンターテーメントホームページの、チェ監督の簡単な紹介文でトップに挙げているドラマも『チュノ』です。紹介文は下記の通りです。

チェ・チョロ(최철호)
音楽監督
OUインターナショナル理事
チュノ,本当に良い時代,ゴールデンクロス,グッド・ドクター,未来の選択,愛は歌に乗って,マイダス、メリは外泊中, 他
2011年シングル「Let me cry」プロデューサー/オリコン デイリー、ウィークリーチャート1位(アジア歌手最初)

チェ・チョロ監督は、『メリは外泊中』の縁でグンちゃんの音楽活動のプロデュースをされていて、グンちゃんファンの間で有名な方のようです。監督のfbのプロフィールにも、グンちゃんのmusic producerと書かれていますし、そちらに唯一書いているドラマも『チュノ』です。






f:id:kisoukyoku:20160717192542j:plain

f:id:kisoukyoku:20160717192607j:plain
出典:
http://www.kbs.co.kr/end_program/drama/chuno/media/poster/index.html
http://m.blog.naver.com/ocnblog/220576672470



さて、ご存知のように、『チュノ』を演出されたクァク・チョンファン(ジョンファン)監督の最新作が『町のヒーロー』です。そして、上記のチェ・チョロ音楽監督のお仕事リストを見ると、クァク・チョンファン監督がメイン演出した連続ドラマの音楽はすべて、チェ・チョロ音楽監督がプロデュースなさっていますね~

クァク・チョンファン監督のプロフィールなどをこの下に続けて書いていたのですが、雑多な話になってきてしまったのでそれは次回にします。町のヒーローの音楽関連の話を、あと2回書く予定です。